キーボードは案外すぐ壊れる
ノートPCにお茶をこぼした。
すぐに周辺機器を取り外して電源を切ってみたものの、キーボードが反応しなくなってしまった。
幸いにもデータは外付けのものに大方移してあったのと、マウス操作はできるので本当の大事には至らなかった。というか、1週間くらい前にまるっとバックアップをとったばかりだった。虫の知らせのように。
その後研究室で、PCを買い換えたいなあと思っているとこのような事故が起こりやすくない?という話題になった。
自分でも確かに思い当たる節がある。そもそもバックアップをとったのも動作が重くなっていたからだ。お茶をこぼしたときも、新品のPCの周りならそんな横着はしないだろうなという状況だった。
なんにせよ以前より大きい画面のPCに乗り換えて快適なのは確かだ。
夜中に足がつる
運動不足で。
この3月初旬で予定していたデータ収集を終えた。つまり、フィールドワークをもう1か月も行っていない。家から駅までの往復しか運動していない。外で日光も浴びていない。危機感を感じる。研究者って不健康だな。いや、実験とか学会とか研究会に参加していたら動き回るか。私が不健康なだけだ。
とはいえ今は引きこもってデスクワークのリズムに慣れなたほうがよい気がする。次にフィールドに行くときにみなさんに成果を報告するためにも、大人しく論文書きとデータ入力に励むことにします。
摂取するエネルギー量を見直さないとえらいことになりそうだ。
海外に行ってきました その2
少し前の話だが、フィンランドに行ってきた。
首都のヘルシンキと、ほぼ北極圏に位置する都市ロバニエミを訪ねた。
ロバニエミにはオーロラを見るために行ったのだが、そこで現地のオーロラガイドが興味深いお話をしてくれたので、紹介する。
フィンランドには野生のトナカイはいないらしい。この旅行中も、夜行列車の窓からトナカイの群れを見たりしていたので、「このガイド適当なこと言うなー」と思っていたら。
トナカイはすべて家畜として管理されているそうなのだ。現在自由に森を散策しているトナカイにもすべて持ち主がいて、実は耳には所有印あるとのこと。森の中にいるトナカイを呼び寄せて、数をきちんと数えるという行事が年に2度もあると。誰々さんとこには何頭、○○さんとこと××さんとこのは交尾させるために何頭交換、みたいな管理もしているらしい。なんなら人類が最も古く家畜化した動物のひとつ、らしい(Wikipedia)。しかもトナカイは漢字で書くと「馴鹿」。ヒトに馴れたシカ。サーミ人というスカンジナビア近辺の民族が昔から家畜としてきたとのこと。ほう。サーミ人の伝統的な布的なものを身につけられたトナカイ。
氷でできたホテルや、伝統的な住居を見学したが、そういえばトナカイの毛皮はわりと色々なところで見かけた。
アイスホテルのベッド。トナカイ皮がふんだんに敷かれている。
家畜化できる動物は案外限られており、シカは基本的に向いていない(集団の序列性が低いのでコントロールしにくい)そうなので、結構なレアケースらしい。おもしろいな、トナカイ。
せっかくなので、トナカイぞりにも乗ってきた。1両につきトナカイ1頭、5両編成くらいのものだった。一応ヒトのいうことをおとなしく聞いているようなのだが、トナカイは我が我がと先を急ぎがちだったので、後ろの車両のトナカイがすぐ後ろに迫ってきていた。
トナカイの鼻息を感じながら森を往く。
今まで以上にだらだら書いてしまった。ただ自慢したかっただけなのかもしれない。
参考:フィンランド政府観光局
http://www.visitfinland.com/ja/kiji/tonakai-ni-noru/
海外に行ってきました
明石海峡大橋を渡って淡路島へ。
目的地は淡路島モンキーセンター。 http://monkey-center.com/
こんなふうに海岸のすぐそばに位置している。南国に来た感がある。
なぜ淡路島までやってきたのかというと、これを見るためである。
密度が高くて困惑する。狭いところにびっちりと。先日の記事でさるだんごの写真を紹介したが、他の集団とは比べ物にならない(香川の小豆島は例外らしいが)。
数えるのもめんどくさいレベル。しかも、特に寒くもないのに団子になってる。にわかに信じがたい光景だった。
ここの集団のサルは、ごく近くに多くのサルが集まっていても、他の集団のサルと比べて格段にケンカが起こりにくい。そのためにこんなに密集した光景がみられるらしい。
この淡路島の”寛容性”の高さの理由、それゆえに見られる(可能な)行動について、現在うちの研究室の先生や後輩がいろいろ研究を行っている。どんな秘密があるのか、個人的にとても興味深い分野だ。
フライングモンキー。
シカに奪われないように屋根の上にもエサを撒くらしい。どうやら力関係でいえばシカの方が上らしい。
串にささって
団子。
団子といってもサル団子。この季節の風物詩。
冷え込みの激しい朝や、昼になっても気温が上がらない時にはよく見られる。
私が持っていたサル団子のイメージといえばこれだが、
これ。丸く集まっている感じ。団子というよりおしくら饅頭が正しいか。
こんなふうに一列に並んでいる、串団子スタイルのものも実際には多い。
サル団子は母娘や孫、姉妹間などの血縁の近いもの同士で作っていることが多いが(上の写真とか)、もちろんそれ以外の組み合わせのものもみられる。
上の写真は左から2個体が母娘、その横が母娘よりだいぶ順位の高い非血縁メス、一番右もどの個体とも血縁のないメス。
すでにあるサル団子の真ん中にくっつくよりも、後ろにちょこんとくっつかせてもらうほうがハードルが低いのかもしれない。
サル団子(英語ではHuddle)については、研究室の先輩が研究されていたりもするので、適当なことを言うと怒られそうなのでこのへんでやめる。
「わりーなのび太、このゲーム四人用なんだ」
彼らの嫌いなもの
しれっとブログを再開することにする。
今日フィールドに行くと、骨と歯があった。
脊椎。A6サイズのノートとともに。
歯。顔が3つ並んでいるみたいなフォルム。
職員さんが拾ったものらしい。これが無造作に台に置いてあった。
サルはこの骨と歯を面白いほど嫌がっていた。いつもはよく乗っている台なのに全く近づかないし、このブツを近づけたら歯をむき出しにして(恐怖の表情)逃げるし。
サルは単に新奇なものには近づかない傾向があるけど、そんなに見慣れないものなのか。
サルは手や体に糞がつくのも嫌がるし、衛生的に問題がありそうは避けるのだろうか。
なんにせよヘビのおもちゃにかわる新たなサル避けとして効果を発揮しそうではある。
帰ってから調べてみると、この写真の歯はシカのものらしい。左右にぎりぎりとすりつぶすのに効果的だそうだ。
RIP
かなり空腹なのにデータの書き込みが終わらなくて帰れないので、久しぶりに執筆。
アイスクリームを通り越してさっぱりしたかき氷が恋しくなる季節になってました。
この空白の半年で一番大きな出来事はなんといっても、
真ん中にいるお方。
研究対象集団のマスコット的おさる”チビコブ”が天に召されてしまいました。
一度見たら忘れられないおにぎり型のフォルムと、生まれつきのそりこみヘアスタイル。
冬には親戚一同でとてつもない重量感のさるだんごをつくっていたなー、とか。
他のメスの子ザルにちょっかいをだしては(Infant handling, おばさん行動ともよばれる)そのメスから怖がられるとか。おもいでがいっぱいです。
子ザルが亡くなってしまう場面は今までに何度か経験しているのですが、今までにない寂寥感。さすがアイドル。
チビコブよ、安らかに。
コブの死から数日後に「亡骸を3Dプリンターにかけてフィギュア作ったら売れるんじゃね」とか言い出したクズ人間は私です。